自動車保険の種類: 2007年12月アーカイブ

「リスク細分型自動車保険」というのは、ドライバーの年齢や性別、運転歴、自動車の使用状況、走行距離といった数多くの要素から保険料に細かく差をつけた自動車保険のことをいいます。このリスク細分型自動車保険の特徴は、リスクの低いドライバーにとっては保険料を安くすませることが可能で、逆にリスクの高いドライバーにとっては保険料が高くなるという点にあります。上手に使えば、自動車保険料が割安になるという人も多いことでしょう。一例をあげれば、ゴールド免許所持者は、事故を起こす可能性が低いという理由から自動車保険料が安くなったり、走行距離が少ないドライバーは、事故にあう確率が低いと考えられるため、保険料が割引されたりします。

もちろん、リスク細分型自動車保険に加入すると、保険料が上がってしまうこともあります。自動車の利用頻度がとても高い場合や、ドライバーの年齢が低い場合など、リスクが高いと考えられる人がリスク細分型自動車保険に加入した時には、保険料が上がってしまう可能性があるので、注意が必要です。自分自身の状態をよく理解したうえで活用すれば、リスク細分型自動車保険は合理的な保険であるということができるのではないでしょうか。

自動車保険の「対人賠償保険」は、「人」に対する補償を目的とするものです。交通事故で他人に怪我をさせてしまった場合には、法律上、加害者は損害賠償責任を負うことになります。全てのドライバーには自動車損害賠償責任保険に加入することが義務づけられていますが、この自動車損害賠償責任保険の支払い額には限度があり、大きな事故を起こした場合には限度額以上の賠償が発生することもあります。対人賠償保険に加入していれば、自動車損害賠償責任保険では間に合わない部分は保険会社の負担になります。つまり、自動車損害賠償責任保険で対処しきれないところをカバーするのが対人賠償保険というわけなのです。対人賠償保険の加入は任意ですが、万が一の時のために、加入を検討しておきたい保険であるということができます。

対人賠償保険の対象者は、第三者であることが大前提とされていますので、被保険者とその家族は対象にはならないことになります。また、被保険者の了承のもとで、被保険者の自動車を運転した人なども対象外です。補償の対象にならない場合はほかにもあるので、対人賠償保険に加入する場合には、この点について、特によく確認しておく必要があるでしょう。

自動車を運転する場合には、何よりまず他人を傷つけることがないように注意しなければなりませんが、器物の破損にも十分な注意を払う必要があります。自動車事故で、他人の所有物に損害を与えてしまった場合、加害者には損害賠償責任が発生します。小さな事故であれば、自分で賠償することも可能かもしれませんが、高価な自動車や公共物などを壊すと、賠償額はかなりなものになります。また、業務用の車に損害を与えた場合には、休業補償が必要となることもありますので、自力で支払うのはかなり大変になるでしょう。「対物賠償保険」は、そのようなケースのためにあるもので、人ではなく物に対する賠償を目的としています。

対物賠償保険は、他人の所有物に損害を与えてしまった場合の賠償を助けるものであるため、被保険者自身についてはカバーしていません。被保険者の家族や同居の親族の所有物にあたえた損害についても、賠償の対象外になります。自分で自分の自動車に傷をつけた場合などには保険金はおりないということをよく理解しておく必要があるでしょう。そのようなケースについて不安がある場合には、「車両保険」の加入を検討してみるというのも、ひとつの方法です。

自動車を運転していると、いろいろな場面にぶつかることがあります。交通事故に巻き込まれた場合、相手が保険未加入であると、十分な損害賠償がうけられず大変なことになる場合があります。そのようなケースの備えとしては、「無保険者傷害保険」が用意されています。無保険車というのは、対人賠償保険に加入していない場合だけでなく、対人賠償保険に加入していたとしても補償金額が少ない自動車やバイクなどをまとめて指す言葉です。無保険車傷害保険に加入していれば、事故の相手ではなくこの保険から賠償金を受け取ることができます。

無保険車傷害保険の対象となる「無保険車」には、いくつかの条件があります。事故の相手が、任意の対人保険に加入していない場合や、対人保険に加入していたとしても保険がおりない場合、対人保険に加入していたとしてもその保険額では賠償額に不足する場合などは、無保険車傷害保険の対象となります。また、事故の加害者が特定できない場合の損害賠償も、この保険でカバーされることになります。

万一の時に備えて任意保険にきちんと加入しているドライバーは、意外に少ないとも言われています。自分自身でできる対策は、しっかりしておいたほうが賢明であるかもしれません。

任意の自動車保険には、いろいろな内容が組み込まれています。「搭乗者傷害保険」は、「死亡保険金」、「シートベルト装着者特別保険金」、「後遺障害保険金」、「重度後遺傷害保険金」、「医療保険金」、「医療保険金特約」の6つからなるものです。

「死亡保険金」は、交通事故で命を落とした場合、契約している保険金額の全額を受け取ることができるというものです。「シートベルト装着者特別保険金」とは、自動車に乗っていた人がシートベルトを装着していたにもかかわらず死亡してしまった場合、契約している保険金額に一定の割合の額を加算した保険金をうけとることができるというものです。加算額には限度が定められています。

「後遺障害保険金」は、交通事故で後遺症が残ってしまった場合、程度に応じた保険金が支払われるというものです。また、交通事故で重い後遺症を負い、介護が必要になる場合には「重度後遺傷害保険金」の上乗せが受けられます。

「医療保険金」は、入院や通院をする場合、契約している保険金額の一定割合の金額を受け取ることができるというものです。「医療保険金特約」は、怪我の状態や症状により、決められた額を先に受け取ることができるというものです。

自損事故保険とは

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自動車を運転することには、常にリスクがつきまといます。運転歴が長く、どんなに注意深いドライバーであっても、交通事故に巻き込まれる可能性はあるものです。一口に交通事故といってもいろいろなケースが考えられますが、ドライバー自身の責任による、相手を巻き込まない単独事故の場合は、「自損事故保険」でカバーすることが可能です。この自損事故保険に加入していれば、ドライバーや同乗者が怪我をしたり後遺障害を負ったりした場合に、保険金をうけとることができます。入院や通院などのための医療費についても、保険金が支払われるのが普通です。

一般に、自動車保険では、他人に対する対人賠償保険を契約すると、自分自身のための自損事故保険がセットとして組み合わされていることが多いようです。自分で加入した覚えがなくても、自動的に加入している場合もありますので、自分自身で起こした単独事故の場合でもすぐにあきらめず、自動車保険の内容をよく確認してみることが大切と言えるかもしれません。ただし、当然のことではありますが、飲酒運転による単独事故や、無免許での単独事故などには自損事故保険は適用されませんから、くれぐれも慎重に行動しましょう。

「ドライバー保険」とも呼ばれる「自動車運転者損害賠償責任保険」は、自動車を所有していない人のための自動車保険です。自動車運転者損害賠償責任保険は、免許証さえ持っていれば、誰でも簡単に加入することが可能です。この自動車運転者損害賠償責任保険に加入していれば、友人や知人などの車やバイク、レンタカーを運転中に交通事故を起こした場合にも補償がききます。自動車運転者損害賠償責任保険では、自分の運転に対して保険をかけることになるため、万が一の場合でも、自動車の所有者にかける迷惑を最小限で済ますことができます。自分の自動車を所有していないけれど、よく運転する機会があるという人は、加入を検討してみてはどうでしょうか。

一般に自動車保険とは所有者が自分の車にかける保険ですが、自動車運転者損害賠償責任保険は少々毛色の違った自動車保険といえるかもしれません。自動車運転者損害賠償責任保険の補償内容には、通常の自動車保険と同じように、対人賠償、対物賠償、人身障害補償、搭乗者傷害補償、自損事故補償などがあります。自動車を購入した際には、通常の自動車保険に切り替えることになりますが、保険会社によっては、その際の保険料が割引になるサービスを実施しているところもあるようです。

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